看護師ライターの細かな作業、タスク管理方法を公開!
看護師兼ライターの白石弓夏(しらいしゆみか@yumika_shi)です!
実は、先日とあるTwitterの書き込みを目にして、一言申したいと思っていました…!!!
「ライターって誰でもできる仕事だよね」
「ライターは特別なスキルはいらない」
「ライターは片手間にできて楽そう」
いやいや……たしかにそういう仕事も一部(口コミ投稿や体験談記事とか)あるけれども。
基本的には、ライターもある程度スキルが必要だし、ビジネスマナーがないとクライアントさんに即首切られるし、マルチタスクですぜ!!!
と言いたい。
なんせ、看護師として10年やってきて、マルチタスクは得意だと思っていた私がけっこうしんどいなと思うこともあるのですから(笑)
体力的なつらさはないけれど、締め切りまでに資料を集めて調べものをして、文字に起こしてという…
学生でいうところの、毎日レポートを書いているのと同じような感覚なんです。
だって仕事ですから。
看護師兼ライターとして働きだした私がこんな風に仕事を見つけて働いている!というブログ記事を以前に書きましたが、今回はさらに細かな作業のことまでご紹介したいと思います。
前回のライター記事↓
看護師ライターって何なの?という人はまずこちらから。
もしライターをしたいと思っている人が、「こんな仕事まであると思わなかった…」と悩まないように、私が現時点でやっている作業内容を公開します。
ぜひ参考にしてみてください~!
ライターとしての作業工程を細かく紹介
看護師ライターとして働いていても、私の場合にはまだペーペーなので、プロのライターさんではもっと幅広い仕事をしている人もたくさんいます。
現時点でクライアントさんからの仕事が決まった後に行う作業を、より細かくわけるとこんな感じです。
私の場合。
- 企画
- 構成案、タイトル、見出し決め
- 資料集め、事前準備
- 文字おこし
- 執筆
- 推敲
- 校閲、校正
- 挿し絵のイラストや図のチェック
- 監修
- クライアントさんとのやりとり
※この順番通りとは限りません。
ひとつひとつ、具体的にどんなことをやっているか説明していきましょう。
看護師ライターの作業①企画
これは、編集者さんがついてくれていたり、クライアントさんから構成案(タイトルや見出しありのもの)が届いて仕事をする場合には行わないこともあります。
私が企画を行うときは、自身が気になるテーマやニュースなどを元に、企画案(企画趣旨や読者からどんな反応が見込めるかなどを書く計画書)を作成し、編集者さんへ確認してもらいます。
その後、編集者さんから編集部へ企画会議が行われ、企画が通った段階で、記事のテイストをどうするか、構成案などを詰めていく形です。
私が書きたい内容よりも、看護師が知りたい・悩んでいる内容で、検索ボリュームが多いもの、そのサイトで発信する意味があるかなど、トータル的にみて判断されることが多いです。
ちなみに、私が書いているブログの一部には、企画が通らなかったテーマのものもあります(笑)
看護師ライターの作業②構成案、タイトル、見出し決め
企画案が通って書くテーマが決まったか、クライアントさんのキーワード選定(たとえば、看護師 夜勤など)でテーマをいただいたものから構成を決めていきます。
編集者さんがいないところや、ライターが一通りやるようなところでは、構成案をわざわざ提出せずに執筆にあたるところもあります。
構成案をどの程度まで書くかは、クライアントさんによってまちまち。
私の場合、仮のタイトルと見出しを考えて、冒頭文はこんな切り口で入って、最後はこのようなまとめで締めますという記事の流れを箇条書きでまとめることが多いです。
ここでクライアントさんと構成案のすり合わせをしておけば、納品してから記事の方向性が違ったなどの大幅な修正が返ってくることはなくなります。
なるべく、最初のうちはこうした細かな打ち合わせをしていった方がいいですね。
看護師ライターの作業③資料集め、事前準備
企画案や構成案を出すときに資料集めをすることも多いですが、構成案をいただいたところからスタートする場合には、まずテーマにあった資料集めからはじまります。
この資料集めがなかなか難しいところ。
たとえば、「看護師 夜勤」をテーマに記事を書いてくださいと言われた場合。
看護師の夜勤で読者はなにに困っているのだろうか…ということを考え、情報収集します。
自身の経験だけでなくTwitterや検索でググり、夜勤中の仮眠が取れないことや、拘束時間が長くて続けられないことなどの現状がいろいろと出てくると思います。
このように読者側のニーズを集めつつ、記事に書くポイントを絞り、関係する資料(看護協会が出している参考資料、データなど)を収集。
記事内では経験則だけで語らないよう、客観的なデータやガイドラインなども含めて執筆できる準備をします。
看護師ライターの作業④文字おこし
これは取材や座談会の場合に行うものなのですが、インタビューを受ける人や参加者が語った内容を録音し、後日文字にする作業です。
この文字おこしを専門にやっているライターさんもいるようです。
文字起こしの前提として、人のしゃべった内容はそのまま文章にしても意味が通じません。
直接会ってやりとりする会話では、主語や述語が明確でなくても意味が通じてしまいますが、そのまま文章にすると5W1Hがなく、???状態。
そのため、文字おこしでは主語や述語、この人が伝えたかったであろう言葉を補いつつ文章を整えていく作業が必要になります。
プロで文字おこしをする方は、この文字おこしの作業をしながら、そのまま記事にできるレベルまで文章を整えられる人もいるそうです。
私には、到底無理(笑)
文字おこしと執筆・編集は別々にやらないと頭が混乱しますね。
こうした地道な作業も、実はライターの仕事としてやっています。
看護師ライターの作業⑤執筆
いよいよ、みなさんがイメージするライターのメイン仕事でもある執筆作業。
ここまでくるのに、さまざまな工程があることをわかってもらえただけで、個人的にはOKです(笑)
執筆に関してはライターさんそれぞれやり方があると思いますが、私は一気に2〜3時間くらいで執筆するタイプ。
でないと、前半と後半で温度感が変わったり、なんとなく項目によって違和感を感じるからです。
一気に「わー!!!」と書き終わったら一回読み直しをして、おかしなところは修正をしてから、一回寝かせます。
すぐ推敲~編集に行く人もいるかもしれませんが、私は当日中に推敲はしません。
看護師ライターの作業⑥推敲
推敲とは、文章をじっくり読み直し、テーマやストーリー全体を通しておかしなところがないかをチェックする作業です。
- 読者目線で内容がおもしろいか?わかりやすいか?
- この表現、読者にちゃんと正しく伝わるのか?
- 矛盾点はないか?
- 同じような内容を重複していないか?
などを執筆した日以降で、気持ちを新たにして客観的に読み直し、声に出して読みづらいところはないかチェックをします。
ここまで終えて、やっと納品(記事を編集者さんに送る)という段階になります。
看護師ライターの作業⑦校閲、校正
編集者さんが入ってくれるところであれば、細かな校正・校閲までやってくれるところもありますが、ライター自身でもやらなければいけないところもあります。
校閲は誤字脱字、客観的事実と比べておかしなところがないかなどをチェック。
校正は作者や編集者が直しを入れたところが、正しく修正されているかなどをチェック。
ライターとしては、最終的なアップ前の段階で校正を編集者さんと行うことがあります。
編集が入った後の文章で、自分が書いた内容とずれがないか、意図がくみ取られているかなどを最終確認します。
この校正では、挿し絵も含めてのチェックをすることも多いです。
看護師ライターの作業⑧挿し絵のイラストや図のチェック
ライターの仕事と関係あるの?という挿し絵について。
文章中に出てくる挿し絵も記事のひとつとして、編集者さんを通してイラストレーターさんとやりとりをすることがあります。
編集者さんと相談し、このような場面についてイラスト化してほしいと依頼、ときには自分がイメージするものに近い写真やラフを描いて送ります。
例えば、採血の処置をする場面のイラストを依頼しても、非医療職の方はピンとこないことが多いので、認識のずれがないように細かな指示を書くこともあります。
意外とこのやりとりは、イラストの正確さだけでなく、文章を読んで違和感なくイラストが入ってくるか、文章で伝えづらい内容がイラストとして補足されているかなどもチェックしているのです。
イラストレーターさん、いつもありがとうございます( ;∀;)
看護師ライターの作業⑨監修
看護師の監修は、他のライターさんが書いた内容を医学的な視点でチェックするものです。
この監修はライターの仕事とは別で単独でやることもありますし、監修をして自分で補足を入れることもあります。
私の場合、看護師や小児科経験を生かして監修をしていたこともありましたが、医療記事は情報の扱いが難しく、最近はほとんどやっていないです。
医者や薬剤師などが監修者としてやっていることの方が多いかもしれません。
看護師ライターの作業⑩クライアントさんとのやりとり
①~⑨のさまざまな作業に関して、クライアントさんとのやりとりをこまめに取ることもライターとしての重要な仕事です。
進捗状況をメールでやりとりするのもそうですし、Skypeなどのオンラインツールや、直接会って打ち合わせすることも含まれます。
特にクライアントさんとはじめて仕事をする際には、お互いに認識のずれがないように、よく話をしていくことが大切です。
この点、看護師はビジネスメールのマナー、名刺交換時のマナーなどわからないことだらけなので、事前に勉強しておくことも必要です。
看護師って当たり前のこと、案外できないところがあるので…
めっちゃ恥かきますよ(笑)
看護師ライターはマルチタスクなのか?
ライターは暇そうとか、楽そうと思われているのが、なんとなくしっくりこないので、ちょっとここで言わせてください。
私が思うにぶっちゃけ、ライターも本格的に仕事をしていたらマルチタスクです。
ライターとしてクライアントさんが一か所で、執筆本数が少なければそうでもないかもしれません。
しかし、月に10本以上やりとりをするようになったり、クライアントさんが複数箇所だと、なかなか自分のスケジュール通りにはいかないものです。
たとえば、今日はAの執筆とBの企画案をやろう!と予定を立てていた場合。
Aの執筆作業をしている間に、校正・校閲の戻しがメールできたり、来週以降の打ち合わせや急な取材話が入ってきたりとイレギュラーな仕事も入ってくることがあります。
納期に関しては1週間と短いものから1か月単位と長いものまであり、こうした急なやりとりをある程度見越して、スケジュールを立てることが求められます。
また、自分の仕事の進捗状況だけではなく、クライアントさんの状況を把握しながらやりくりすることも大切になります。
クライアントさんは基本的に土日休みのところが多いです。
金曜日の夕方に記事を納品しても、実際記事に目を通せるのは週明けの月曜日になってしまうことも考えて、木曜日中や金曜日の午前中に納品するなど…
お互いに気持ちよく仕事をするためには、クライアントさんのスケジュールの把握も必要だと思います。
実際は、すべてに気を回せるわけではないのですが、日頃から気を付けるようにしています( ;∀;)
看護師でいう命に関わる仕事のマルチタスクではありませんが、そのなかでも優先順位をつけていかなければ、全く作業が進まないです。
マルチタスクが苦手と思う人には、ライターのこうした作業もしんどいと思う人もいるかもしれませんね。
ライターとして全体を意識するために大切なタスク管理
これまでを見てくると私の場合、ライターとしては兼業ではありますが、10か所のクライアントと契約をして月30本以上の記事執筆を行っていると、スケジュール管理がめちゃくちゃ大変です。
さらに、看護師の仕事も週3日で入れているので、その時間帯にはライターの仕事ができません。
そのため、まずは月で全体スケジュールの管理をする方法をとっています。
2018年12月はこんな感じ↓
納期の数日前に作業日を指定し、今日やる作業がなにかを表示させます。
イレギュラーな仕事が入れば優先順位によって、適宜スケジュール入れ換え。
タスク管理方法に関しては、Googleカレンダーとチャットワークの概要やタスク登録機能などを利用して、漏れがないように工夫しています。
あとは、自分のなかでここは集中したい!という作業のときには、一切メールや他の情報が入らないように数時間外からの刺激をシャットダウンすることがあります(笑)
それ以外のメールなどで数分で話が終わるものは、基本すぐに返しています。
スケジュール管理の以前にできることとしては、なるべく長期案件のクライアントさんの契約をメインとし、月単位で依頼を受けることです。
納期まで余裕がある仕事をメインにすることで、イレギュラーな仕事が入っても融通が利くようになります。
短期や単発の仕事に関しては、長期の仕事の合間に余裕ができたときに受けるくらいの感覚です。
簡単ではありますが、私が看護師ライターとして行っている細かな作業内容とタスク管理の紹介でした!
ライターを目指してちゃんと働きたいと考えている人にとって、参考になれば嬉しいです~(・´з`・)
前に書いた看護師のタスク管理に関する記事はこちら↓
看護師としてはの働き方はこちら↓
それでは~~~!!!