看護師が選ぶ血管ベスト1は誰だ!?採血と点滴のコツも伝授!
看護師兼ライターの白石弓夏(しらいしゆみか@yumika_shi)です!
医療機関で働く看護師のなかには、採血や点滴の処置を行うこと人も多いのではないでしょうか。
ぶっちゃけ、採血得意!ルート採るの大好き!な人もいますよね?
はい、わたくしのことです(笑)
若手だろうがベテランだろうが、目に見えて上達がわかるものでもあり、患者さんからも評価されやすいスキル。
採血や点滴ルートが採れた!採れない!で、その日のモチベーションにまで影響してくるかもしれません。
看護師にとって大事な処置の一つであり、単純に私が血管フェチであることが、今回ブログを書くに至った経緯なんですけど(笑)
同じく血管フェチの看護師仲間にも、ぜひ見てもらいたいな~と思って、ほぼノリで書くことに決めました!
題して、看護師が選ぶ血管ベスト1は誰だ!?
ほぼ私の独断と偏見によるものですが(笑)
行動力の化身なので、即座に血管見せてくれる人をTwitterで募集!
すると、看護師や医師から「自分の血管使ってください~!」と名乗り出てくれる人がけっこういました…
Twitter最強!!!
ここまで来たら、ただ、いい血管を紹介するだけではダメな気がしてきました。
(看護師兼ライターとして笑)
実際に5人の方とお会いして、それぞれ採血や点滴のときに気をつけていること、独自の攻略法なども一緒に聞いてきました!!
採血や点滴ルートを入れるのがちょっと苦手という人でも、上手くコツをつかむヒントがあるかと思います。
大事なのでもう一度言います…
いい血管を選ぶのは、私の独断と偏見ですので、そこは悪しからず(笑)
血管モデルの紹介
まず白石弓夏の血管チェック
はい、まずは私の血管をご覧ください。
看護師泣かせまではいきませんが、ほぼ見える血管なし!!!
ただ、触るといい血管がいくつか眠っています。
新人や若手看護師には少し手ごわい血管かもしれませんね…
学生のときに3回も採血を失敗されてから、ややトラウマ気味なので、手技が怪しい看護師さんには「いつもここで採っています」と教えちゃうこともあります(笑)
血管確保時のコツ
私は病院での勤務が長いことや、いまでもクリニックや健診などで採血、点滴ルートを入れる機会が多いですが、いくつか気を付けていることがあります。
特に気を付けているのは準備と血管選びです。
この二つでほぼ決まる気がします。
血管を見えやすくするため、駆血帯で縛ったあとに末梢から中枢側に向かってこする(うっ滞させる)こともありますね。
第二指~四指の3本で血管の弾力や太さ、走行を確認。
見えるけど細い血管より、見えないけど太い血管を確実に仕留めます。
あと、気持ちも大事!!!(笑)
おまけに旦那の血管も拝借
実は身近にいい血管がありました。
「なぜ俺は縛られて、写真を撮られているのだ…?」という表情をしています(笑)
正中にきれいな血管が見えます。
コロコロと動く血管ではなく、安定感は抜群。
手背は思ったより血管が出ないですね~20Gは針の長さがギリかな~ってところです。
肌が白いので、目視でもわかりやすいのがポイント。
旦那、いつも血管見せてくれてありがとう('ω')ノ
さあ、これより!!
ご協力いただいたみなさまの血管をご紹介していきましょう!!!
ふくっちさん
私が主催する看護師の集まりに顔を出してくれて、いまリリース準備をしているメディッコ(医療者メディア)で、同じくメンバーとして関わっているふくっちさん(@nurseman_nao)。
男性看護師さんです。
どうですか…。
こ、これは心の中で雄叫びをあげる血管!!!
という印象。
正中もどちらからでも採血はいけますね。
前腕の正中もかなりまっすぐで太くていい血管なので、18~20Gで間違いなくとれます。
手背も…いい…。
ここまでの血管であれば、新人さんやルートをとるのが苦手な人でも安心してお願いできそうです。
血管確保時のコツ
ふくっちさんは看護師6年目なので、採血やルートをとるときのコツも教えてもらいました。
やっぱり血管選びが大事ですね。
見える=刺せる血管じゃないと思います。
二本指でよく触って確かめるようにしています。
あとは以前、麻酔科の先生に血管を穿刺するときは勢いよく入れるために、「親の仇!」と思って入れた方がいいと言われたことが印象的でした。
心の中でそうやって感覚をつかんでいます(笑)
なにそれ!めちゃくちゃ面白いんですが!
うちの両親は健在ですが、使いたい(笑)
実はこの話をしているときに、「どんな風に刺します?」と実践してもらったところ。
私と針の持ち方が違うことに驚き!!!
いわれてみれば、針の持ち方や固定の仕方っていろいろありますよね。
ふくっちさんは小指を支えにして持つようです。
スプーンを針代わりに再現(笑)
ちなみに私はこんな持ち方です。
人差し指で角度を調節、針が動かないように固定している感じですね。
血餅さん
急遽Twitterから連絡をもらい、駆けつけてくれた看護師1年目の血餅さん(@gyokuronootya)。
なんと、血液内科で働いているとのことで、難攻不落な血管たちとも日々対面することが多いという…。
しかし!!!
見せてもらった腕の血管が見えない!!!
なにより、弾力のある皮膚と血管に私の心が負けそうです(笑)
これが若さか……
正中と手背は触ればありますが、写真だと映えない…結果に( ゚Д゚)
ちょっと難しい血管かもしれませんね~~~20Gいけるか…という(涙)
血管確保時のコツ
看護師1年目のときって、採血や点滴とか苦手~という人も多い気がします。
だけど、血餅さんはその点ではポジティブ。
自分のなかでモチベーションを維持するのがうまいな~という印象でした。
これといって必勝法みたいなものはまだないですけど、とにかく回数をこなすことと、自ら感覚をつかむように努力はしています。
気を付けていることとしたら、病棟では浮腫みが強い患者さんもいるので、針を刺すときには皮膚の伸張を両手でやるようにしていることでしょうか…。
うおおお……なんて謙虚な。
なんかいろいろと揉まれてきた感がにじみ出ていますが、このまま頑張ってほしいです。
ちなみに針の持ち方はこうでした。
両手で伸張ってこういうことか…けっこうがっつり固定ですね。
針は上から持つタイプでした('ω')ノ
おぬさん
はい、月に1〜2回は会う相方看護師のおぬさん(@c_mikzuki)です。
思ったより正中は見えにくいですが、触るとめっちゃいいのがあります。
あと、点滴ルートもいけそうないい血管も眠っています。
ただ、テープ固定がやや難関です(笑)
(毛が邪魔をしてしまうため)
手背の方がはっきり!!!
でも、これたぶん痛いとこですね…かなり(笑)
血管確保時のコツ
おぬさんは現在精神科の看護師さんでもあるのですが、以前は中央採血室にいたこともあり、もう目をつむっていても採血できちゃうような人です(嘘)
そんなおぬさんならではのコツとは。
皮膚の伸張をしっかりして血管を固定することが大事かなぁ。
なるべく血管までの距離を短くするために、ぐっと押さえていると思う。
あと、後輩とかによく言うのは「無理をしない」こと。
無理をしないとは「たぶんここに血管があるだろう」では刺さないでほしい、針で血管を探ることもしないでほしいという意味。
昔、神経に当たっちゃったことがあるから、なおさら気を付けているよ。
おぬさんらしい…!!!
こんな心構えも教えてくれました。
あとは、人に針を刺すことに慣れちゃダメだよね。
採血や点滴を入れるときは、声掛けをこまめにするし、けっこうしゃべる方だと思う。
患者さんの安全と安心を守る感覚だね。
まさか、この企画でこんないい話が聞けるとは思わなかった…
「人に針を刺すことに慣れちゃいけない」 って本当にそのとおりですね。
看護師はちょっと麻痺してしまうこともあるので気を付けたいです。
おぬさんの針の持ち方はこれ。
おぬさんもがっつり上からいきますね~~~。
誰一人として同じ針の持ち方、固定の仕方がいないという…(笑)
メタリカさん
ジョジョが大好きな中堅医師のメタリカさん(@metameta1982)。
普段は呼吸器内科を専門に病院で働かれていますが、当日はわざわざ仕事終わりに駆けつけてくださいました。
そしてジョジョのお土産もたくさんいただきました(笑)
さて、肝心な血管ですが!!!
んんん~~~写真ではちょっと見えにくい( ;∀;)
触ると正中の太い血管があるので、ほぼ失敗なしの血管です。
あとは、外側にルートが採れそうな血管あり!!!
20Gいけるかな…弱気になって22Gでも…とか言っちゃいそう( ゚Д゚)
血管確保時のコツ
メタリカさんは中堅医師なので、最近では採血や点滴ルートを入れるようなことはないですが、研修医への指導はするそうです。
そのときにどんな風にコツを教えているのか聞いてみました。
医師のやり方ってちょっと興味ありますよね!!
一番はテンション(伸張)をしっかりかけろと言いますね。
痛覚になるべく当たらないようにぐっと引っ張ります。
引っ張り方としては、血管を直接押さえると虚脱しちゃうので、血管脇の皮膚を押さえるスタイルです。
おおお~~~この持ち方あんまり見たことないです!
小児科の先生はこの方法が多い気がします!!!
それかこう。
血管そのものをがっつり押さえるわけではなく、周辺の皮膚を伸張して血管を固定するようなイメージですね!
(※針先近くに指があると針刺しの危険があるので、そこは注意ですよ)
あとは、針の外筒が進められないようなときは、点滴を一旦繋げて血管を広げてから針を最後まで進める方法とか…いろいろコツはありますよね。
それは看護師もやります~脱水の患者さんとか!
医師も同じようにするんですね!
私がいままで働いていたところは看護師がなんでもやるところばかりだったので、いろいろ話が聞けて新鮮でした!
あんどーさん
あんどーさん(@andyou_andme)は私と同世代の理学療法士さん。
たまたま別件でお会いしたとき、個人的に
おいおいお~い、めっちゃいい血管しとるやないか〜!
と思ったのがきっかけで、急遽写真を撮りました(笑)
けしからん血管(笑)
もうどこでもいけるし、目をつむっててもいけるし…最高です。
毎日こんな血管の採血や点滴だったらいいな~~~
あとは、超!超!個人的な話!!!
こういう血管の分岐点から穿刺するのが好きです(どうでもいい情報だけど大事)
分岐してる付近は血管が動きにくく、狙いやすいので。
看護師が選ぶ血管ベスト1は誰だ!
いや~~~皆さま、本当にありがとうございました!!!
私がちょっと興味本位でツイートしただけなのに、遠方の方からも「近かったらぜひ使ってもらいたかった…」とまで言っていただき、感謝です('ω')ノ
しかも、いろいろと勉強にもなりました!!
みなさん共通する手技のポイントが「伸張をしっかりする」ということだったので、私も注意していきたいと思います。
さて、いろいろ思うところはあるでしょうが、ここで看護師である私が選ぶ血管ベスト1を発表します!!!
ドゥルルルル~~~♪♪♪(ドラムロールの音)
ジャーン!!!
ふくっちさんとあんどーさんで~~~す('ω')ノ
やっぱり見た目でも触ってみても、弾力と太さ、長さがしっかりある血管は最高ですよね。
ただ、個人的には血管がわかりづらかった血餅さんは、いろんな血が騒ぎます(笑)
皆さまの血管ベスト1は誰でしたか?
また気が向いたら、面白くてちょっと勉強になる企画をしたいと思います~
お楽しみに~~~!!!
ご協力いただいた5名の方々、ありがとうございました(/ω\)
※アイキャッチのうさぎちゃんイラストはこちらの無料イラストから拝借しました。
ロックマンみたいでかわゆい(*ノωノ)
うさぎの看護師さんのイラスト🎨【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]