【ナスキャリ部】看護学生がリアルな悩み、想いを語る!集まり報告書
看護師兼ライターの白石弓夏(しらいしゆみか@yumika_shi)です!
先日、ナスキャリ部メインの活動でもある集まり会を開催しました。
なんと、今回は看護学生の集まり〜!
参加されたメンバーと簡単な自己紹介はこちら!
- Aちゃん
看護大の2年生。
特技は目薬をめっちゃはやくさせる、歩きながらいけること。
部活をやっていないので交流が少ないため、ナスキャリイベントに参加。
- Bちゃん
看護大の4年生。
統合実習の合間に参加、これから国試。
大学は縦横のつながりがあり、和気あいあいとしている。
フェスが好き。
二学年の差って、なかなかお近づきになれない?と思うところもありますが、3時間わいわいやりました〜!
そのなかでも盛り上がった内容、ぜひ看護学生や看護師にも知ってもらいたいことをまとめました!
- 看護学生の悩み①指導してくれる教員について
- 看護学生の悩み②鬼門はやっぱり関連図、レポート
- 看護学生の悩み③就職先、インターン事情
- 看護学生の悩み④現場の看護師に感じること
- 看護学生の悩み⑤看護師に声をかけるタイミング
- 最後に学生で一番つらいところはどこ?
- 学生さんのリアルな悩み、想いを聞いて
看護学生の悩み①指導してくれる教員について
地域在宅の実習中だけど、教員との悩みを抱えるBちゃん。
「コミュニケーションが取れないというか、質問した内容が返ってこないことが多いです」
「関連図には疾患のアセスメントはなくてもいい、ごちゃごちゃしたものを書かなくていいよと言われて、いままでと違うやり方で実習を進めているので困惑しています」
「でも、やっぱり他の教員に聞くと疾患のアセスメントは書くよねって言われて。これでいいのかな?って思っています」
という悩み。
たしかに…在宅の先生って、ちょっとカラーが違う感じはありますよね。
病院とは視点が違うというのはもちろんだけど、教員のなかには独自の看護観が強すぎる人もいると思います。
指導する教員によって全然やり方が違うあるある。
これ、看護師になってからも先輩によって違うっていうのはありますが、教員のやり方の違いってもっと大きいし、闇が深そうです(笑)
私も学生のときに感じていたことだけど、学生はなかなか教員に物申せないですよね…。
Aちゃん「レポートひとつとっても、結構ツッコミをいろいろ入れてくるがいたり、なにも注意しない先生もいたり…」
Aちゃんのところも同じよう。
教員同士がそもそも仲良くないですよね(笑)
派閥とか若い先生とベテランとの戦い、病棟の縮図みたいな感じありますもん。
Bちゃん「看護観に左右されるんですかね…」
私も教員の専攻がどれかによって、看護のどこにポイントを置いているかは変わってくると思っていますね。
あとは性格的なものとか。
指導する側の看護師でもそれはすごく思います。
基本的に、教員は年齢が上の方が多いので、けっこう振り回されることもありまね。
臨床忘れちゃったの?と思いながら、患者さんの最善はなにかと促すこともありました。
学生さんは教員によってやり方が違うとき、どうしてるんですか?
Aちゃん「愚痴を言って終わっちゃうことが多いです。物申せないですね…ある程度方向性は統一してほしいとは思います」
Bちゃん「先生に、これはこうではないのですか?と言うことはあるけど、いやでも…と返されてしまい、平行線です」
一人で教員と対面するのは厳しいですよね。
グループなら、少しは言えることもあるかもしれない…?
直接その教員に言うのではなく、もうすこし上の主任教員に言うのもあり?じゃないかとも思います。
教員のなかでもリーダー格で、話を聞いてくれそうな教員に相談して、味方につける方法。
一人であれこれ言うと、ただのわがままにみられるかもしれないけれど、数でいくとか、事実としてレポートにまとめて訴えてもいいと思いました。
クレームではなく、誠意あるアプローチ、提案みたいな感じですね。
学校がちゃんとしてたら対応してくれると思います。
アプローチの仕方は考えてみてもいいかも…という話にはなりましたが、学生さんができることって、なかなか難しいですね( ;∀;)
看護学生の悩み②鬼門はやっぱり関連図、レポート
出典:看護師🎨イラスト集【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]
Bちゃんは学生といったら…の悩みを抱えていました。
「さっきの話ともかぶりますが、関連図の書き方も教員によって全然指導されるポイントが違って。その教員には、シンプルでヘルパーさんが見てもわかりやすいようなものを書くようにって言われたんです。だけど、教科書ではもっと具体的に書いているし、他の教員に聞きにいったら違うことを言われるし…よくわからなくなってしまっています」
関連図って苦手な人も多いですよね。
あれをすんなり書ければ最強だと思います。
全体像がわかって、繋がりも理解していないと書けないですもんね。
これから実習に行くAちゃんは、関連図についてはまだよくわからない様子。
Bちゃん「あと付箋を使って、関連図書くのおすすめです」
いつの時代もみんな同じことを考るのね(笑)
でも、Bちゃんみたいにわからないことをうやむやにせず、教員に聞きに行くところは偉いですよね~。
学生さんだとそこまでできない人も多いかもしれないです。
教員の言われた通りにやる、省エネモードみたいに入っちゃうことありますもん。
Aちゃん「私のいる学校では、資料の選び方から指導されますね。学校の図書館だと古い資料とかもあるので、なるべく新しいものから選ぶとか。学生は不慣れだから、助かります。直接看護には関係ないかもしれないけど」
え!それめちゃめちゃいいですね!
現場でも調べ方下手な学生さんや新人さんいますよ〜。
学校で教えてくれないから、独学でやることもあるのだろうけど、普通にWikipediaとかから引っ張ってきてレポート書いていたりとか…。
ケーススタディや看護研究のときには、めちゃくちゃ大変。
Bちゃんのところは、1年のときに文章表現力や文献の拾い方、4年になって初めて引用の仕方とかを教えてもらったりするようです。
授業であるところはあるんですねぇ、なるほど。
看護学生の悩み③就職先、インターン事情
出典:看護師🎨イラスト集【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]
ナスキャリ部は看護師の働き方をテーマにしているので、最近の学生さんの就活事情も知りたいですね~
Aちゃん「看護師の大手人材紹介会社の就職説明会に行ったり。割とネットで調べています。ポイントもらって、金券と交換できることもあるので」
Bちゃん「1~2年目はいろいろ集まっている説明会に行き、そこから3~4年目で絞っていく流れがベストかな〜と思います」
実は私、インターンとかまだあまりやっていなかった時代だし、専門学校だったので、新卒で入る職場を選択するという考えがそもそもなかったので、新鮮です!
インターンの受け入れとかもそんなに多くなくて、ギャップなくできるものなのか、どうなんだろうって単純に疑問でした。
何か所くらい、どのくらいの期間行くんですか?
Bちゃん「10箇所くらい行く人もいます。でも、10か所行った子はまだ決まっていないとかあるので…せいぜい1~2箇所くらいでいいのではないかと思います。だいたい一日。一泊二日の宿泊費を出してくれるところもあります。やることは基本的にシャドーでつく、ちょっとした補助をやるくらいです。実習ほど患者さんとは関わらないですし、病院の中の様子をみるのがメインって感じでした」
Bちゃんは就職先は決まったのですか?
Bちゃん「決まりました、〇〇科の専門病院で。基礎実習で〇〇科にいって、解剖も難しいし、苦手だなって思ったんですけど。一緒にいくグループの子たちと勉強していたら、だんだん面白くなってきて。それで決めました」
すごい…(私は苦手ですとか言えない笑)
普通苦手なところって避けがちですけど、克服しようとするって、しかも好きになって専門的にやりたいと思えるっていうのがね…('ω')ノ
Aちゃんはインターン考えていたりするんですか?
Aちゃん「まだわからなくて…看護師のキャリアっていっぱいありすぎて、選択肢が多くてどうしようと思っています。なので、ナスキャリ部に参加して、いろいろな働き方を聞きたいです」
学生のうちからアンテナ張ってるなんて、めっちゃえらい!
(なんか宣伝みたいになっちゃいますけど…)
ナスキャリ部って参加者のバランスが超いいんですよ。
学生さんから20~30年とかのベテランさんもいるし、それこそ学生さんや新人さん、若手~中堅看護師もいます。
働くフィールドもバラバラ。
病院で何十年という人もいれば、クリニック、施設、訪看、海外行く人もいたり、認定、専門看護師持ってる人もいますね。
Bちゃん「いいですよね。インターンで病院に行くと、学生はアウェイの状態で、孤立してしまうんですよ。私が行って良かったのは、新卒の人とお昼に話し合える機会があって、いろいろ本音で話ができたことですかね。師長さんとランチとかもあるけど、なかなか…いい質問しなきゃいけない空気があったりして、気まずいです」
ナスキャリ部もそうですけど、こうした看護師の就職や転職に関するギャップがないように、現場で働く人ができることはどんどんやっていきたい~と、改めて思いました!
看護学生の悩み④現場の看護師に感じること
Bちゃん「実習で目指したいような看護師さんがいるといいなと思うんですけど、なりたくない看護師さんに目がいっちゃう現実があります。学校で教わることは患者さんにベストなやり方だと思うけど、現場だとやりやすさ、看護師さんの都合とかで動いていることが多い気がして…」
ああ~…学生さんの方が患者さんにとって、何が大事かってわかってる気がします。
新人~若手看護師のときは自分の業務にいっぱいで、患者さんを置いていってしまいがちというか…看護よりも業務メインになっちゃうんですよね。
私もたまに、あ~ちょっと突っ走っていたと思うとき、ありますもん。
Aちゃん「人を忘れちゃう、置いていっちゃうの怖いなって思います。担当人数が多いからだと思うんですけど、実習で受け持っていると、看護師さんほとんど部屋に来ないし。患者さんは普段こういう生活してるんだなって思います。患者さんと看護師で少し距離があると感じました」
それを実習で気づくって、なかなかすごいね。
学生指導していたときは、みんなレポートを埋めることに必死で患者さんみれてる?って思うことがあったけど、お二人は患者さんのことをちゃんとみようとしている感じがすごい伝わってきます。
私の話になっちゃうのですが…
看護師3年目のとき、師長さんに言われたことですごい記憶に残っていることがあるんです。
それは、「受け持ち一人に対して何時間関わっているか」って聞かれたこと。
先輩がそのとき、「4時間」って答えてたんだけど、おいおい絶対嘘だろと…(苦笑)
私はそもそも時間?1時間も関わってないかもって思ったんですよね。
一日24時間あるなか、日勤で一人の患者さんと関わるのが1時間以下ってどう思います?
看護師として、患者さんのケア以外の業務が多いのもわかるんだけど、師長さんに言われて、当時すごい衝撃的で…。
それから、時間の使い方を考えるきっかけになったというか、看護師対複数の患者さんという構図ではなく、一対一で患者さんと関わるという意識に変わった気がするんですよね。
綺麗ごとじゃなく、学生さんのときの気持ちって、本当に忘れちゃいけないよな~と思うことたくさんあるので…
なんか、こちらこそありがとうございました(笑)
看護学生の悩み⑤看護師に声をかけるタイミング
出典:看護師🎨イラスト集【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]
Bちゃん「看護師さんへの報告のタイミングが難しいと感じます。パソコンをカタカタカタカタカタターン!と勢いがすごくて、聞きづらいです。コツとかあるんでしょうか?」
そんなことで学生さんを悩ませるの、同じ看護師としてめちゃくちゃ恥ずかしいです(笑)
ただ、私もいつも余裕があるわけじゃないから、歩きながら聞くとか、一旦あとで時間取るねってことはありますね。
学生さんも、報告しずらいな~どうしようかな~っていうのけっこうあると思うんですけど、そういうときはなにか工夫したりしているんですか?
Bちゃん「報告できなかったら自分が困ると、自分を追い込むようにはしています(笑)時間ギリギリになると怒られるし、後回しにすると、次どうなると考えていまやろう!と行動。 でも、お互いにやりやすいようになったらいいなと思います」
そうですよね。
看護師の方から歩み寄ることは必要だと思います。
歩み寄るっていうか、そもそも数年前までは自分も学生だったこと忘れちゃうのがひどい話ですよね。
Bちゃん「だから、いま大丈夫ですか?って聞くようにしてます。学校の教員にそう言われました。あとは、いつ頃ならいいですか?とか」
あ~一番無難な気がします。
「いつ頃ならいいですか?」はいいですね。
看護師も「いまはダメ」「あとで」じゃなくて、「あと10分したら~」とか具体的に返事できるといいですよね。
Bちゃん「ダメっていわれると、勇気を出して報告したのに、頭が真っ白になっちゃいます…」
看護師も一言あればいいだけなのに…っていう場面はよくあるので、めちゃくちゃわかります。
あとは、学生さんでも報告の内容がまとまっていなくて、何が言いたいのだろう?と困惑することもあって。
それはイライラするかもしれないな~とは思うこともあるんですけどね。
ただバイタルの数値だけ言われる、みたいなこともあります。
報告ってなんでするのか、というところは学校や現場でも伝えていかなくちゃいけないとは思うんですけどね。
昼のバイタルや数値だけみて問題なし!ではなく…。
最後に学生で一番つらいところはどこ?
Aちゃん「実習中行くまでの方がつらいかも、辞めたいっていう人が多いです。課題、準備などを自分たちでもくもくとやるからでしょうか。課題が終わらないから看護師向いていないっていう人もいました。実習の前に看護過程を展開させるから、2ヶ月間一人の事例と向き合うとしんどいです」
そうなんだ……!!
私のときは、実習スタートして3日間で看護過程展開とかだったから、眠れないし、そこが一番つらかった時期でした。
実習が一番つらいものだと思っていたけど、そうでもないんですね。
Aちゃん「授業やってても勉強してても、どこまで勉強していけばいいのかわからないからですかね。いまやって意味あるのか?とか。けっこうみんなも思ってます」
Bちゃん「看護師になれないよ、看護師向いていないって言われちゃうとつらいですよね。私みたいに図太いとそうでもないけど、純粋な子は真に受けて、一人で抱え込むみたいです。先生がすべてみたいなところあるから、生徒としても頼るしかないですよね。学生同士では悩みは共有はできるけど、解決まではできないかも」
看護師向いていないよ っていうのは、学生のとき一部言われた人がいたし、Twitterなどでもけっこう話題になっていますよね。
教員や看護師のちょっとした一言で、学生さんの人生変わるかもしれないということは、忘れずにいかなきゃですね。
本当にみんな必ず通ってきた道なので、今一度立ち戻ってほしいと思います。
ありがとうございました!!
学生さんのリアルな悩み、想いを聞いて
今回は2年生と4年生という境遇の違いはありながらも、頑張っているお二人とお話できてめちゃくちゃ新鮮でした!
現場に出てしまうとなかなか学生さんとゆっくりしゃべる機会がないので、定期的に学生さんと看護師の壁をぶっ壊すようなことはやっていきたいです。
看護学生の繋がり、ちょっと先輩とか後輩がいると本音で語れていいですよね~!
ってことでナスキャリ部では 、こうした少人数の集まりも定期的に行っていきます。
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それでは~!!