看護師辞めたいのは、あの暗黙のルールのせい?あなたの職場もチェック!
女性社会の暗黙のルールとか大嫌い!
ちゃんとしたルールにできないことはやる必要なし(笑)
そんなことを思っている看護師兼ライターの白石弓夏(しらいしゆみか@yumika_shi)です!
「看護師」
「辞めたい」
このワードを検索に打ち込んで調べた人は、どのくらいいることでしょう?
もうこ~のくらい。(とにかくいっぱい)
特に看護師1~3年目あたりの若手看護師で、そう感じている人が多いような実感がありますが…
実際には5~7年目あたり、10年目以降でも口癖のように言っている人もいますよね。
私の同期でもたくさんいます(笑)
なかでも一番深刻そうな、若手看護師の「看護師」「辞めたい」って、いったいどんな気持ちからくるんだろう…?
そう考えてみると、さまざまな要因があって、なかなかこれ!というものは絞れませんでした。
しかし、そのなかでも共通するのは、
「看護師特有の暗黙のルール」
のせいでは?というもの。
ただでさえ女性ばかりのところでは、察しろ的なことがトラブルの原因になることもあります。
あなたの職場は大丈夫ですか!?
私は転職や派遣でいろんな職場をみてきましたが、暗黙のルールが多い、根強いところはけっこうやばい職場だと思っています。
反対に、若手看護師の離職率を減らすためなら、ここに気を付けたらいいんじゃない?っていうポイントとしても参考になるかもしれませんね。
いや、参考にしてください!!!
※ちなみに私が以前いたとあるやばい病院は8個当てはまりました…
看護師辞めたいと思う前に転職して良かったです(笑)
看護師の暗黙のルールチェック
若手看護師が辞めたいと思う暗黙のルールって?
私くらいの中堅~ベテラン看護師のなかには、比較的体育会系な教育でしごかれた層が多い感覚があります。
いわゆる運動部のような上下関係、雑務は1年生が率先して行うみたいな。
今ほど大学卒の看護師が多くなく、専門卒の看護師が多かったため、看護師は手に職!技術は目で見て覚える!みたいな風潮があったためかなと思います。
(大学系列はまた違った雰囲気があるかと…)
しかし、現在はどうでしょう?
大学卒の看護師も増え、教育に対する考えもかなり変わってきました。
それでも、今だになんのためにやっているんだろう?という、昔ながらな暗黙のルール。
私自身、当たり前のことすぎて、恥ずかしながら最近まで気づかなかったこともあります。
看護師以外の人にその暗黙のルールのことを伝えると、理解できないことが多いらしいです。
(旦那にはめっちゃ笑われました笑)
それほど、特殊な人間関係のなかで仕事をしているんだなと痛感します。
しかも、そのルールはいまどきの新人~若手看護師だけでなく、社会人枠で新卒として入る看護師をも苦しめている原因の一つではないでしょうか?
もし、以下の暗黙のルール内容をみて、
「こんなの当たり前のことでしょ!」
「これくらいできなくてどうするの!」
「私たちはこれで成長してきたんだから!」
と思う人、正直に言ってかなり時代遅れ。
あなたのせいで若い看護師何人か辞めてますね…って感じです。
反面教師として、よく頭に叩き込んでください!!
「わかる!これ本当に意味わからない!」
「そういえば、おかしなことだよね!」
と思ってくれる人、あなたたちのおかげで若い看護師が少し救われます。
この暗黙のルール、ぶっ潰していきましょう!!
暗黙のルールは、自分たちでどうにかしなければ変わりませんよ…!
さて、いくつ当てはまるでしょうか?
1. 新人看護師~3年目までがナースコールに出る
私は、まさしくこれで育ってきました。
よく先輩からは、
「ナースコール取ることで勉強になる!」
「臨機応変に動けるようになる!」
と言われてきましたが、これは面倒な仕事をただ押し付けているだけです。
野球部でいえば球拾い以下ですね。
もし、ナースコールを取らせて、臨機応変に動けるようにとするならば…
タスク管理方法やナースコールの受け答えの仕方などを具体的に教えるべきではないですか?
それもないのに、ナースコールは若手が出るっていう短絡的な考え、正直もう古いです。
私が転職した先では、ナースコールのピッチ(PHS)は、受け持ちの人数や重症度などを考えてリーダーが平等に采配するようにしていました。
若手だからベテランだからとか関係ありません。
ピッチを持つ係の人は、確実にナースコールを取り、イレギュラーな仕事が増えるので、受け持ちや重症度の調整をしてもらっていました。
2. 勤務前の準備は新人看護師の仕事
これも私が新卒でいたところの暗黙のルールです。
日勤であれば、新人が朝一番に来て、チームの検査や点滴項目が入ったワークシートを印刷しておく、清拭や入浴の一覧表などをチェックしておく…など細かな準備がいっぱいありました。
どれも業務がスムーズに行くために必要なことではありますが、こうした雑用は若手に押し付けられることが多いです。
ただでさえ、新人は情報収集のコツがわからないとか時間がかかるので、このことも含めえて1時間前に出勤している人もいます。
今もこれが常識としてまかり通っていたら、相当やばい。
しかし、何十人もいる職場で難しいのが、これを「気づいた人がする」にすると、たいてい決まった人になってしまい、ズルする人は必ず出てきてしまう構造になります。
まずは自分のことは自分でするスタンスは忘れずに。
そして適度に役割分担をして必要なことであれば、業務内でどうにかする方向で話し合うなどが必要だと考えます。
3. 見て覚える、一回の指導で覚える
先輩の言葉で怖かったこと、トラウマになるような言葉ってなにか?と後輩に聞くと大抵返ってくる言葉がこれらです。
「この前みたからできるよね?」
「1回教えたよね?」
「今日教えたから今度から一人でできるようにね」
ってやつー。
何気なく言っちゃう人も多いと思いますが、一回で覚えるってかなりプレッシャー。
簡単なタスクであればいいですが、看護師の業務のなかには複雑なもの、かなりケースバイケースなものも多いですよね。
それを一回見ただけで、次はできるようにってかなり酷ではないですか?
たぶん、自分もそのように指導されてきて大変だった思いがあったはずなのに、後輩にも同じことをしてしまう…。
それは違うよ~!!!
1回教えて、2回目は一緒にやってみる、3回目はそばで見守る(見張るではなく)くらいの感覚でいないと、ただでさえ自分は何もできないと自己肯定感低い新人の場合には、これだけで潰れちゃいます。
新人なんだからできなくて当たり前です!
4. 新人看護師は休み希望、残業代をつけてはいけない
最初の数か月こういう時期がありますよね。
特に大型連休や年末年始は若手看護師に休み希望を出す権限はありませんってやつ。
新人だけ…ではなく、病棟のスタッフ全体として考えてほしいわけで、いつも新人や若手だけがしわ寄せを食らうのは理不尽なことです。
最初の頃はプリセプターとのペアなどの関係もあるため、休み希望が通りにくいということはあるかもしれませんが…
残業代出ないなら残業のないように帰らせてあげるなど、配慮が必要です。
(残業代出ないのが一番の問題だけども)
普段は「看護師としてプロなんだから…」とか一人前のように言うくせに、休み希望や残業代は一人前にもらえないっておかしな話。
これひどいと1年間ずっとってところもあるので、そういうところは相当闇が深いですよ。
5. 休憩室、仮眠室の場所が年功序列
これもたまにあるんですけど、休憩室でも椅子の種類がいろいろあって、ソファーはベテラン看護師。
丸椅子(背もたれのないもの)は若手とかいう配置。
さっぱりしているいいベテランさんは、
「休憩は行った順で奥からつめて~」
と言ってくれる人もいますが…。
なかには、
「なんで新人なのにテレビ見てるの?」
「ソファー使うなんて生意気!」
とかいう輩がいるので、
くたばれ!!!
クソババア!!!
って思いながら、ちょっと嫌味言ったりして反抗しています(笑)
意外とベテランだけでなく、3~5年目くらいでもえばっているのがいるので胸クソ悪いですね。
仮眠室も同じです。奥のベッドがいいとかなんとか。
そんなことでグチグチ言っている奴、普段どんなふうに生活してるんや?って疑問に思います。
6. 若手看護師が夜勤時のお菓子を買ってくる
旅行のお土産や欠勤時明けの手土産とかも似ていますよね。
でも、それは申し訳ない気持ちがあってとか、お世話になっているからみんなに食べてほしいとかの気持ちもあるので、個人的には別にあってもいいと思っています。
しかし、夜勤のお菓子持ち寄りって、ちょっと意味わからない。
なんで先輩のお菓子を後輩が準備しなきゃいけないわけ?
お菓子の好みとか、その日の気分で機嫌悪くなったりするとか、めっちゃ面倒。
(なんであんたの機嫌を私がとらなきゃいけないの!)
(大人なんだから自分の機嫌くらい自分でなおせや!!)
(てか、金払え!!!)
ほとんどの人はそう思っているので、これは即刻中止しましょう。
本当に無意味すぎます。
7. なにかあると申し送りの場面などで公開処刑
周知徹底したいことは問題ないのですが、欠勤明けの人が「謝罪」する場面であったり、インシデント内容を報告というか公開処刑のようなこともあり、全体の前で言う必要ある?というものがあります。
いわゆるつるし上げのような感じ。
学生の挨拶にも通じることがあるんですが、あの軍隊みたいな挨拶、誰も聞いていないならやる必要なくない?
インシデントもみんなで意見を出し合って…というわけでもなく、「こんなことは今後起こさないように!」みたいな、見せ物の意味合いだと完全にトラウマものに。
小さなミスがあったとしても、報告しづらくなってしまって隠してしまう、インシデントが怖くて普段できることもできなくなってしまう…なんてこともあるかもしれません。
誰のために、何のためにやるのか、これは上の人によく考えてもらいたいものですね。
8. 妊娠、出産の順番待ち
実際に私がいたところではなかったですが…
友達がいたところでは、産休育休がダブると人手不足になるので、病棟で妊娠者は2人までと師長が決めていたというもの。
最初は信じられなかったのですが、他のところでもその話を聞いたため、意外とあるものなのかと…。
なので、新卒や若手看護師が結婚して妊娠したりすると、かなり叩かれたりするのです。
本来、一番の味方であってほしい女性同士でそんなことが起こるので、本当に信じられません。
妊娠中や産休復帰後などは勤務調整などでしわ寄せが来やすく、大変なことも多いですが、明日は我が身としてもっと身近に考えてほしいです。
9. 色付きのセーターは2年目から
学生の時もあったのですが、新人は黒や紺、グレーなどの無難な色。
ピンクやブルーなどの色付きセーターを着れるのは2年目以降。
新人でカラーを着ると生意気と目を付けられるというものらしいです。
はっ!?
セーターの色って真っ赤とか、すごい奇抜な色とかでない限り、何色でもよくないですか?
年齢でセーターの色わけるならオツボネのピンクセーター、ぶりぶりで痛すぎるから!ってみんな思ってますけど(笑)
本当にこんなクソどうでもいいことを、普通に言っている時点で看護師の質悪っ!!って思っているので、これも即刻中止ですね。
やっていること中学生と変わらんよ…(笑)
10. 辞めると伝えるのは1年前から、辞める人数制限がある
けっこうあるあるなのが、これ。
就業規則などでは2~3か月前などと明記されていることが多いですが、実際には辞めますって伝えるの半年~1年単位でないと話が通らないことがあります。
師長などの言わんとしていることはわかります。
来年のプリセプターどうするとか、年間で決めなくてはいけないことも多いので。
ただ、1年前とか前々から辞めたいと思いますかね?
(結婚、引っ越しならありそうだけど)
1年前から辞めたいと言って、その後1年働くってなかなか地獄じゃないですか?
それに私は、
「3月に辞めるのは2人までだから、4人で話し合って」
と言われたこともあり、なんとも言えない重い空気で話し合いをしたことがあります。
もうここまで来ると末期状態で、さまざまな暗黙のルールやブラックな部分があって退職者が後を絶たず、常に人が足りない状況と考えられます。
こうなる前に、自分で行動を起こして変えられそうなのか…
別のところに移るのか…という感じになりそうです。
暗黙のルールでしわ寄せくるのが若手看護師
以上が暗黙のルール10個。
これらは私が経験したことや周りであったことのほんの一部です。
結局、ベテランに有利な暗黙のルールで仕事のしわよせが来るのは、タスク管理や技術スキルが一番未熟な若手看護師。
常に頑張って働いているのは若手や中堅あたりで、 ベテランは休憩室でお茶会なんて風景もあります。
(そうではないところも多いと思いますが…)
結局そのルールは誰のために、何のためにやっているのか。
そのルールによってどんなメリットがあるのか、デメリットはないのか。
具体的に説明できないなら、そのルールは意味がないものなのではないですか?
これらの暗黙のルールってオツボネとかが偉そうにしているイメージがありますが、 実は中堅くらいの看護師でも便乗している人います。
(過去の私もそうですね)
こうした当たり前になっている暗黙のルール、変えられるのは誰でしょうか…
若手だけでは無理です。
私くらいの中堅以上の看護師が複数人協力し、疑問をあやふやにしないできちんと声に出して訴え、変えていくべきです。
個人的には平和に生きていたいし、めっちゃお腹痛い案件だけど…
一緒に頑張っていきましょう!
看護師辞めたいのは職場を変えたいなのか、看護師自体の仕事を辞めたいのか…
実はけっこう混同していることがある気がします。
職場に関する悩みなら、思い切って場所を移ることもありですよね↓